LIFE(科学的介護情報システム)に関する調査報告

キーワード:LIFE、アンケート調査、業務効率

はじめに

令和3年度介護報酬改定により制定されたLIFEへの対応に関して、介護現場では多くの混乱が見られた。今般、湖令和3年度介護報酬改定により制定されたLIFEへの対応に関して、介護現場では多くの混乱が見られた。今般、湖山医療福祉グループ内の各法人、施設、事業所に対して、その取り組み状況と問題点を探ることにより、LIFE対応の課題を浮き彫りにし、課題解決への方策への道標を作っていくことを目的とし、調査を実施した.

対象と方法

対象:湖山医療福祉グループ内の全職員

方法:Webによる記名式アンケートにて、回答者の基本情報の他、選択式回答にて事業所でのLIFEの進捗状況、使用ソフトウェア、算定予定の項目、LIFEに関して現在感じていることと、自由記載にてその他困っている事知りたい事を調査した。今回の研究発表は、調査結果から、事業所のlifeへの取り組み状況と、認識される問題点を分析した。

調査期間:2021.6.11~20216.30

結果

アンケートの有効回答数は393、回答法人数は32法人であった。

全体での問題点の傾向は、手入力が発生して面倒である、入力項目が多いが多く、7項目の選択項目の中で優位に多かった(p<0.05)。また、実際に利用者情報を報告したまたは入力を行っているなど、実際にLIFEに入力などの取り組みを行っている事業所とLIFEにまだ取り組んでない事業所との群別比較では、上記2項目がLIFEに取り組んでいる事業所の方が優位に多かった(p<0.05)。また、フィードバック機能が不明という項目も、LIFEに取り組んでいる事業所の方が優位に多かった(p<0.05)

考察

LIFEは、厚労省が推LIFEは、厚労省が推進しようとしている科学的介護の推進のためのデーターベース(以下DB)あり、そのシステムを利用することにより介護報酬加算をつけるという、厚労省のDB作成のための誘導施策である。しかし、今般の調査研究からも、データーの提出時には、入力項目の多さと手入力の発生が課題であることが明確になり、介護現場に多くの労力を課している状況が明らかになった。またLIFEに付加されているフィードバック機能も現時点では不明であり、今後の展開が待たれる状況である。このため、LIFEは介護現場の業務効率化を志向していないとも思われるが、介護加算算定による収益増加と、介護現場に科学的エビデンスを付加していくためには、現場での業務負担を付加しない施策の展開と、今後のフィードバックの機能展開が必須であり、我々湖山医療福祉グループ内でも、上記課題の解決手法を開発展開していく事が望まれる。

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